上記の通り、網膜色素変性症による見えづらいことによるストレスなどと戦う作者の記録ページです。現在中程度の夜盲症はありますが、一応夜は杖なしで歩けており、配慮を頂きながらも健常者に混じって仕事が出来ているくらいな進行度です。しかしそれ故に絶対に「普通」じゃないのに外見上「普通」に見えるという悩みもあります。
ヒトの視覚は感覚の中では一番客観性が高いもののはずなのに、同時に各々の見えている世界を本当の意味で共有できない以上実はひどく曖昧なものです。毎日見える「目眩」のようなチカチカや夜間などの狭くなった見え方をヒントに、上記のような「見えるということ」を大きなテーマとして絵を描いています。
近頃よく言われるように、SNSやインターネットで画像や動画の共有が益々盛んになっていますが、人によって実は「見え方」に個人差があることを発信していくのは意義のあることと思い活動しています。
【網膜色素変性症とは進行具合は人によって大きく個人差がありますが、段々と網膜の機能が失われていき、見えなくなっていく病気です。遺伝性の病気ですが、中途失明の原因の上位にくい込んでいます。網膜の移植が民間レベルで可能になれば治る、といわれている病気で、国指定の「難病」のひとつです。】
病気は(少なくとも病名は)それなりに重いものですが、将来的には病気を持った人にも日常があり、健常者と全く同じ感情があることにも焦点を当てられたらいいなあと思っています。
最後に、病気を公表して活動できるメンタルになるまで実際15年くらいかかってます。しかし最終的に、中途半端に身体の悪いこの私が、この社会で生き残るためには病気を公表しながら生きていくことが己や同じ病気の方の「生きやすさ」につながると思い、その道を選択しました。今でも迷いがないと言ってしまうと嘘になるかもしれないですが、こういう人もいるんだなと暖かい目で見ていただけると大変嬉しく思います。
挨拶に代えて。Kasumiko.
↑大好きなうどんを食べているところ。好きなうどんはきつねときのこ。
作品
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私の視界-六本木にてC-
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私の視界-繁華街にて-
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私の視界-六本木にてa-
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箱庭
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目眩の形a
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